健康診断の仕事を24年やっています。検診車の運転と、受付です。
ただ、社会人になってから、ずっとこの仕事だったわけではありません。転職を何度かしています。健康診断の仕事に入る前は、生命保険の外交員を3年やっていました。
今日はそのころの話を1つと、それがいまのAIの使い方にどうつながっているかを書きます。
保険を売る仕事で、いちばん覚えている日は?
知り合いに、保険の説明をしたときのことです。
話を聞き終わったその人に、こう言われました。
そんな話は聞いたことがない
そして、とても感謝されました。
そのとき、やめてはいけない保険についても説明しました。これも、とても喜ばれました。
保険の外交員をしていた3年間で、ぼくが「うまくいった」と思えるのは、契約の数よりも、この日のことです。
「やめてはいけない」は、売る側の得になる話ですか?
ぼくの受け止め方を書きます。
保険を売る仕事なので、新しく契約してもらえれば、それが自分の成績になります。
「いま入っているものは、やめないほうがいいです」という説明は、少なくともその場で、新しい契約が1つ増える話ではありません。
それでも喜ばれた、というところに、ぼくはいまも大事なものがあると思っています。
なぜ喜ばれたのでしょうか?
ここからは、ぼくの推測です。相手に理由を聞いたわけではありません。
たぶん、「この人は、自分の得のためだけに話しているのではない」と感じてもらえたのだと思います。
売る側の人から、売る側の得にならない話を聞く機会は、あまりありません。だから「そんな話は聞いたことがない」になったのではないか。そう受け止めています。
いまの受付の仕事でも、同じことをしていますか?
仕事の中身は、まったく違います。保険の説明はしませんし、健診では何かを売ることもありません。
ただ、ぼくが自分の強みだと思っていることは、変わっていません。
「他人が何をしてほしいか、先回りして考えること」です。
保険の仕事でも、健診の受付でも、ここは同じです。相手にとって何が本当に必要かを先に考える。仕事が変わっても、持っていけたのはこれでした。
AIの返事を、なぜそのまま使わないのですか?
いま、ぼくはAIを覚えている最中です。このブログの下書きも、AIに手伝ってもらっています。
AIは、聞けばすぐに答えを出してくれます。文章も整っています。
でも、ぼくはAIの返事を、そのまま人に出すことはしません。
理由は、保険のときと同じです。読んだ人にとって本当に正しいかどうかを、ぼくが確かめていないからです。
AIは、ぼくの現場を見ていません。ぼくが何を使ってきたかも知りません。だから、もっともらしい答えが返ってきても、それが「ぼくが人に勧めていいもの」かどうかは、ぼくが決めるしかありません。
AIとの付き合い方については、道具と姿勢の話にも書きました。
「勧める」と「勧めない」は、何で分けていますか?
このブログで、ぼくが自分に決めていることがあります。
自分が使っていないものは、勧めない。
いつか、このブログで商品を紹介することもあると思います。そのときも、ぼくが実際に使ったもの、現場で見たものだけにします。
AIに「おすすめを教えて」と聞けば、候補はいくらでも出てきます。でも、それをそのまま並べたら、保険の外交員が自分の得になる商品だけを並べるのと、あまり変わらない気がしています。
AIの使い方で、差がつくのは「答えを出させること」ではなく、出てきたものの中から、何を選び、何を外すかだと思っています。この話は、Z世代とAIの調査を読んだ記事にも書きました。
50歳でAIを始めるのは、ゼロからのスタートですか?
ぼくは、そうは思っていません。
パソコンは、得意ではありません。
それでも、「この答えを、そのまま人に出していいか」を考えることはできます。それは、パソコンの腕ではなく、これまでの仕事で身についたものだからです。
保険の外交員をしていたころは、やめてはいけない保険の説明をして、喜ばれました。健康診断の受付では、相手が何をしてほしいかを先回りして考えています。
AIを使うときに一番大事なところは、実はそこだと感じています。操作は、やっているうちに覚えます。でも、「出していいか」「勧めていいか」を決める基準は、操作を覚えても身につきません。
座右の銘は「出来るか出来ないかではなく、やるかやらないか!」です。50歳からでも、やると決めた人は、手ぶらで始めるわけではありません。これまでの仕事で持っている基準を、そのまま持っていけます。
まとめ:道具が変わっても、基準は持っていける
・健康診断の仕事の前に、生命保険の外交員を3年やっていました
・知り合いに説明して「そんな話は聞いたことがない」と感謝され、やめてはいけない保険の説明でも喜ばれました
・その場で自分の得にならない話でも、相手に必要なら伝える。これは受付の仕事でも変わっていません
・AIの返事は、読む人にとって正しいかを自分で確かめてから使います
・自分が使っていないものは、勧めません
保険、健康診断、そしてAI。道具も仕事も変わりました。
でも、「相手にとって何が必要か」を先に考える基準は、どの仕事にも持っていけました。50歳で新しいことを始めるとき、ゼロから始めているわけではない。ぼくはそう思っています。
よくある質問
この記事は、保険の選び方を教えていますか?
いいえ。ぼくはいま保険の仕事をしていませんし、どの保険をやめる・続けるべきかをお伝えする立場ではありません。ご自身の保険については、契約先や専門の窓口にご相談ください。
AIの答えは信用できないということですか?
そうは思っていません。AIの答えは、とても役に立ちます。ただ、それを人に出すかどうかは、自分で確かめてから決めています。確かめる責任は、使う側にあると考えています。
ブログで商品を紹介することはありますか?
これから、あると思います。そのときは、ぼくが実際に使ったものだけにします。紹介するときは、記事のはじめにその旨を書きます。
転職が多いのは、不利ではありませんでしたか?
ぼくの場合は、前の仕事で身についたものを次に持っていけた、と感じています。保険の仕事で覚えた「相手に必要なことを先に考える」は、いまの受付でもそのまま使っています。
