初めて入る健康診断の会場で、ぼくが最初に決めるのは、受付の場所ではありません。
部屋を見た瞬間に何を決めているのか、その順番を書き出しました。
健康診断の仕事を24年やっています。
検診車を運転して会場に着き、機材をおろし、机を並べて会場をつくります。それから受付を担当します。
会社の会議室や食堂が、その日だけ健康診断の会場になる。巡回の健康診断を受けたことがある方なら、見たことがあると思います。
あの会場は、誰が、どうやってつくっているのか。今日はその話です。
健康診断の会場は、誰がつくっているのですか?
巡回の健康診断では、ぼくたち健診のスタッフがつくっています。
会社の部屋に、ぼくたちが機材を運び込んで、机を並べて、その日だけの会場にします。
ただ、ぼくたちが着く前から、会社の方はもう動いてくださっています。
・健診をする部屋を、その時間で押さえてくれている
・受ける方ひとりひとりが、その時間に合わせて仕事を空けている
・工場であれば、ラインのスケジュールを、その日のために組んでいることもある
・検診車を停める場所まで、確保してくれている
皆さんの協力あっての、巡回の健康診断です。
巡回の健康診断と、病院で受ける健康診断のちがいは、巡回健診と病院の健診、何が違う?に書きました。
毎年同じ会場なら、同じ配置ですか?
基本は、同じです。
毎年行っている会場なら、去年の配置が残っています。まずは、それに合わせます。
ただ、部屋の形や、その日に受ける人数を見て、変えることもあります。
初めての会場は、どうやって配置を決めるのですか?
正直に言うと、部屋を見た瞬間に、だいたい感覚で決めています。
ただ、その「感覚」を書き出してみると、順番がありました。
1. 動かせないものを、先に置く
心電図と診察です。
どちらもカーテンで囲うので、部屋の奥か、角に置きます。
心電図は、近くにコンセントがあれば、なお助かります。
2. 受付を、入口の近くに置く
入ってきた人が、迷わずに分かる場所です。
3. 残りの検査を、流れの順番に並べる
あとは、検査を受けていただく順番どおりに並べていきます。
先に、動かせないものを決める。残りは、そのあとで、流れに沿って置く。
ぼくの場合、それが心電図と診察です。
配置がうまくいったかは、どこで見るのですか?
並べ終わったら、2つだけ確かめます。
・人の通り道が、ぶつからないか
・待つ場所が、足りているか
ぼくは、この2つで、配置の良し悪しを見ています。
スペースが足りない会場では、どうしているのですか?
会場によっては、充分なスペースがない場合もあります。
場所によっては、「え!?ここで?」てなことも……。
そんなときも、やはり心電図と診察から決めます。
カーテンで囲うということもありますが、場所もとってしまうからです。
本当にスペースがない場合は、心電図と診察を兼用にすることも、まれにあります。その場合は、どうしても健診の流れが一時的に止まってしまうことがあります。
スペースがないときは、置く場所のほかにも、受診される方どうしや、スタッフとの接触にも気を配ります。
詰まっているところへ手伝いに行くのも、簡単ではありません。
スペースがないというだけで、健診の流れが滞ってしまうことが多いです。
ただ、そういう場所で健診をするときは、受診される方の人数が少ないことが多いです。それでも、注意は必要です。
ここは無理だろうと思っても、ぼくたちは何とかします。
前の会場で時間が押した日は、どうしているのですか?
前の会場で、時間が押してしまうこともあります。
移動の時間は、削れません。遅れているからといって、スピードを上げるわけにはいきません。時間が押したからといって、移動距離が縮むわけでもありません。
そういう日は、着いてからの準備の順番を変えます。
着いたら、まずこれ。次にこれ。後回しにできるものは、後回しにします。
そして、すべての検査の準備が整っていなくても、受付だけは時間内に始めます。もちろん、いまこういう状況です、とお伝えしたうえでです。
受ける側が知っておくと、助かることはありますか?
会場の中の配置は、ぼくたちが決めます。
そのうえで、ひとつ知っておいていただきたいことがあります。
検査の場所や順番は、去年と同じとは限りません。
同じ部屋でも、その年の人数に合わせて、置き方を変えることがあります。健診をする会社が変わると、検査の順番が変わることもあります。受付では、「前はこの検査が先だった!」という声を聞くことがあります。
検査の中身が会社によって違う話は、健康診断の検査は、会社によって違う?に書きました。
それから、案内の時間に来ていただけると、いちばん助かります。そのわけは、健康診断は何分前に行けばいい?に書きました。
まとめ
・巡回の健康診断の会場は、健診のスタッフがつくっている。その前に、会社の方が部屋・時間・検診車を停める場所まで用意してくださっている
・毎年行く会場は、去年の配置が基本。部屋の形や人数で変えることもある
・初めての会場は、①心電図と診察を奥か角に ②受付を入口の近くに ③残りを流れの順番に
・うまくいったかは、「人の通り道がぶつからないか」「待つ場所が足りているか」で見る
・スペースがない会場でも、心電図と診察から決める。まれに兼用にすることもある
・時間が押した日は、準備の順番を変えて、受付だけは時間内に始める
先に、動かせないものを決める。残りは、そのあとで、流れに沿って置く。
よくある質問
Q. 心電図や診察は、なぜ部屋の奥にあるのですか?
カーテンで囲うからです。囲うぶん場所もとるので、部屋の奥か角に置いています。
Q. 会場は、毎年同じ場所に同じ検査がありますか?
毎年行っている会場は、去年の配置が基本です。ただ、部屋の形や、その日に受ける人数で変えることがあります。
Q. 受付は、なぜ入口の近くにあるのですか?
入ってきた方が、迷わずに分かるようにするためです。
Q. 部屋がせまい会場でも、健康診断はできますか?
できるように、ぼくたちが何とかします。ただ、スペースがないと健診の流れが止まりやすくなるので、そのぶん気を配りながら進めています。
