「何でもするよ!何を手伝ったらいい?」
職場で、よく聞く一言です。ぼくは、これを最悪の声かけだと思っています。
親切に聞こえるのに、なぜ最悪なのか。忙しい同僚に声を掛ける前に、ぼくが見ていることを書きます。
健康診断の仕事を24年やっています。
検診車を運転して会場に着き、会場をつくって、受付を担当しています。
「何を手伝ったらいい?」は、なぜ最悪なのですか?
先に、ぼくの答えを書きます。
聞かれた相手の思考を、奪ってしまうからです。
テンパっている同僚は、自分の業務で手一杯です。
そこへ「何を手伝ったらいい?」と聞かれると、相手に何を手伝ってもらおうか?と考えなければならなくなります。
手一杯のところに、考えることが、もうひとつ増える。
声を掛けるほうは、親切のつもりです。
でも、相手の思考を奪ってしまうんです。
ぼくが大事にしているのは「相手の時間を奪わない」こと
ぼくは、仕事の向き合い方として、相手の時間を奪わないことを大事にしています。
逆に、時間を与える。
そうすると相手の手が空いて、全体の効率が上がる。
そのために要るのが、先読みです。
言い換えると、「気遣い」だと思っています。
前に、検診車を停める許可の手続きで、次に警察署へ行く誰かのために、先に証紙を買っておいた話を書きました。
検診車を停める場所がない会場は、どうしている?
あのときも、次に行く誰かに、時間を渡したつもりで買っていました。
気遣いは、正解を当てることではありません
前に、若いスタッフに気遣いしてもらった日のことを書きました。
気が利く人と組むと、なぜ仕事がしやすいのか
ぼくが考えていることを、先読みして動いてくれた。だから、とても仕事がしやすかった。
そして、気遣いされると、こちらも相手のために動きたくなる。そんな話でした。
あの日に分かったのは、気遣いは正解を当てることではない、ということです。
目の前の相手が、どうするとやりやすいか。そこに合わせて動くこと。
今日の話は、その続きです。
あの記事は、気遣いしてもらう側の話でした。今日は、自分が声を掛ける側のときの話です。
テンパっている同僚がいるとき、ぼくが見ていること
同僚がテンパっているとき、ぼくがまず見るのは、ここです。
・何で、テンパっているのか
・何が、ボトルネック(流れを止めている、つまっている所)なのか
そして、自分に聞きます。
・それは、ぼくが解決できることなのか
・手を貸すことで、相手の負担にならないか
手を貸したつもりが、場合によっては、足を引っ張ってしまうこともあります。
役に立てないと思ったら、そっとしておく
自分では解決できない。手を出すと、かえって相手の負担になる。
そう思ったときは、そっとしておきます。
役に立てそうなら、先読みして一言で
ぼくが役に立ちそうであれば、先読みして、こう声を掛けます。
「これはやっておくよ」
「これ使って」
どちらも、相手に考えさせない言い方です。
「何を手伝ったらいい?」との違いは、何を手伝うかを、こちらが先に決めているかどうかです。
それでも声を掛けたくなるのは、なぜ?
ここは、ちょっと言いにくいことを書きます。
役に立てないと分かっているのに、それでも声を掛けてしまう。
ぼくは、それを自分の承認欲求だと考えています。
「私は、あなたのことを心配しています」みたいな。
少し性格悪いですか?(笑)
でも、人の手伝いをする場は、自分の承認欲求を満たす場ではありません。
相手の役に立つことが、目的です。
結果として、感謝される。
承認欲求は、そこで満たせばいいと思っています。
まとめ
・「何でもするよ!何を手伝ったらいい?」は、相手に「何を手伝ってもらおうか?」と考えさせてしまう。だから、ぼくは最悪の声かけだと思っています
・ぼくが大事にしているのは、相手の時間を奪わないこと。逆に時間を与えると、相手の手が空いて、全体の効率が上がる
・そのために要るのが、先読み。言い換えると気遣い。気遣いは、正解を当てることではなく、相手がやりやすいように動くこと
・テンパっている同僚がいたら、何でテンパっているのか、何がつまっているのかを見る。役に立てないなら、そっとしておく
・役に立てそうなら「これはやっておくよ」「これ使って」と、こちらが決めて声を掛ける
・手伝いは、承認欲求を満たす場ではない。相手の役に立った結果、感謝されたら、そこで満たせばいい
健康診断の仕事を24年やってきて、ぼくが大事にしている、仕事の向き合い方の話でした。
よくある質問
Q. 「何を手伝ったらいい?」と聞くのは、失礼なのですか?
失礼だとは思っていません。声を掛けるほうは、親切のつもりです。ただ、テンパっている人にとっては、考えることがひとつ増えてしまいます。ぼくが「最悪」と言っているのは、そのためです。
Q. 何を手伝えばいいか、分からないときはどうしますか?
ぼくは、まず相手が何でテンパっているのか、何がつまっているのかを見ます。そのうえで、自分に解決できることかを考えます。分からないまま声を掛けるより、先に見るほうを大事にしています。
Q. 手伝わずに、そっとしておくのは冷たくないですか?
手を貸すことで、かえって相手の負担になったり、足を引っ張ってしまったりすることもあります。だから、役に立てないと思ったときは、そっとしておきます。
Q. 実際には、何と声を掛けていますか?
役に立ちそうなときは、「これはやっておくよ」「これ使って」などと声を掛けます。何を手伝うかを、こちらで決めてから声を掛ける言い方です。
Q. 気遣いができるようになるには、どうすればいいですか?
ぼくの考えでは、気遣いは正解を当てることではありません。目の前の相手が、どうするとやりやすいかを見て、そこに合わせて動くことです。気遣いしてもらった日のことは気が利く人と組むと、なぜ仕事がしやすいのかに書きました。
