50歳からAIを触りはじめて、最初にやった失敗は、使い方ではありませんでした。
お金のほうでした。
音声を作るサービスに、10か月ぶん払いました。そして先日、解約しました。
健診の受付を24年やっているぼくが、その10か月で分かったことを書きます。これからAIにお金を払おうとしている、同じ50代の方へ。
止まったのは、操作でしたか?
「AIは難しい」と、よく言われます。
ぼくも最初はそう思っていました。でも、実際にぼくの手元で起きたことは、少し違いました。
止まったのは、操作ではありません。お金のほうでした。
そのサービスは、YouTubeのナレーションに使うために契約しました。実際に、何本か作りました。でも途中で、パソコンのスペックが足りなくなって、動画が作れなくなりました。
作れなくなってからも、払い続けていました。「いつか再開したときのために」と思っていたからです。
その「いつか」は、来ませんでした。使っていないのに「いつか使うから」で払い続けた、10か月です。あとで振り返って、自分でもばかばかしいと思いました。
月額のサービスは、なぜ止め時が分からなくなるのか?
理由は単純だと思っています。
1か月ぶんの金額が、小さいからです。
小さい金額は、その月だけを見ても、判断の材料になりません。「今月はどうしようかな」で終わって、次の月に、また同じことを考える。
そして、その月ごとの判断は、どれも間違っていないんです。
間違っていないまま、合計だけが増えていきます。
気づくのは、合計を数えたときです。ぼくが払った合計は、10か月ぶんでした。
もし年に一度の支払いだったら、たぶんもっと早く「高いな」と思ったはずです。月々に割ってあるから、そのたびに「これくらいなら」で通り過ぎてしまう。
小さく割ってあること自体が、止めにくさの正体だと思っています。
解約の画面が英語だと、どうなりますか?
これは、実際にありました。
解約しようとして開いた画面が、全部英語でした。
Subscription。Manage subscription。Cancel Plan。Proceed。
日本語のサービスなら1分で終わる作業が、英語というだけで、一つずつ確認しながら進む作業に変わります。
「これを押したら、本当に止まるのか」が、その場で確信できない。
結果として、ChatGPTに聞きながら、ひとつずつ押していきました。
実際に押した順番は?
最終的に、この順番で止まりました。
プロフィール → Subscription → Manage subscription → Cancel Plan → Cancel Subscription
途中で出てくる英語のボタンの意味と、実際の画面は、別の記事にまとめてあります。同じところで止まっている方は、こちらをどうぞ。
ElevenLabsの有料プランを解約する方法|英語が苦手でも画像で分かる
解約したあと、すぐ使えなくなるわけではありません。ぼくが使っていたものは、いまの請求期間が終わるまで使えて、そのあと無料プランに変わります。ここはサービスごとに違うので、必ずご自身の画面で確かめてください。
今さら聞けない話:無料と有料、どちらから始めるべき?
50代でこれから始める方に、ぼくが言えることは一つです。
やめる日を先に決めてから、有料にしてください。
「合わなかったら解約すればいい」は、たぶん解約しません。理由は上に書いたとおりで、1か月ぶんの金額が、判断の材料にならないからです。
決めておくのは、これだけです。
・いつまで試すか(1か月か、3か月か)
・その日を、カレンダーに入れておく
・その日に「先月これを使ったか」を、自分に聞く
難しいのは、やめるかどうかの判断ではありません。判断する日を、決めていないことのほうです。
道具のせいで止まることも、ありますか?
あります。
さっき書いたとおり、ぼくのパソコンは、そんなに性能が高くありません。作りたかった動画が、途中で動かなくなりました。
これは「サービスが合わなかった」のではなく、自分の手元で最後まで動くかを、先に確かめていなかったということです。
始める前に、確かめられたことでした。
道具と、それをどう使うか。前に「道具」と「姿勢」の話を書きましたが、今回の件は、その手前です。道具が動くかどうかを、見ていませんでした。
いまは、AIを何に使っていますか?
文章を、手伝ってもらっています。
毎朝ひとつ、文章を書いています。下書きをAIに出してもらって、そのあと自分で直しています。
そして、ほとんど毎回、どこかを直しています。
自分で良し悪しを判断できる分野でしか、AIはうまく使えない。これが、いまのところのぼくの実感です。
音声のときは、出てきたものが良いのか悪いのか、自分では判断できませんでした。
文章なら、健康診断の現場を24年見てきたぶん、「ここは実際と違う」と自分で言えます。
だから、こちらは続いています。同じことは「わからない」と言えないからという記事にも書きました。
50代がこれから始めるなら、どこから?
順番をつけるなら、こうです。
・無料で、いちばん自分に近い分野から触る
・出てきたものの良し悪しを、自分で判断できるかを見る
・判断できる分野なら、やめる日を決めてから有料にする
・その日を、先にカレンダーへ入れる
3番目と4番目が抜けると、ぼくと同じことになります。お金だけが、静かに減っていきます。
まとめ
・50代がAIでつまずくのは、操作より「始めたあとの管理」
・月額は1か月ぶんが小さいので、合計を数えるまで気づかない
・解約画面が英語のサービスは、押す順番を先に調べてから開く
・自分で良し悪しを判断できる分野から始めると、続く
・有料にするなら、やめる日を先にカレンダーへ入れる
10か月ぶんは、安い勉強代ではありませんでした。
ただ、そのおかげで解約の手順を記事にできたので、同じところで止まっている方の役には、立っています。
よくある質問
Q. AIのサブスクは、有料にする必要がありますか。
A. まずは無料で試すことをおすすめします。ぼくは有料にしたあとで、やめる日を決めていなかったことに気づきました。
Q. 解約すると、すぐ使えなくなりますか。
A. サービスによって違います。ぼくが使っていたものは、いまの請求期間が終わるまで使えて、そのあと無料プランに変わります。契約中のサービスの画面で、必ずご自身で確認してください。
Q. 英語の画面が不安です。どうすればいいですか。
A. 押す場所を先に調べてから開くと、迷いにくくなります。不安なときは、その日はやめて、時間のある日に落ち着いてやるほうが確実です。
Q. 50代からでも、遅くないですか。
A. ぼくは50歳で始めて、いまも失敗しながらやっています。遅いかどうかは分かりませんが、少なくとも、始めることはできました。
日々の現場での気づきは、Xでも書いています。
@genba50ai
